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【ミスマッチ予防】内向的な人に地方公務員は向いているか?【不向きかも】

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地方公務員への転職を考えているけど、内向的な人に地方公務員って向いているかな?

こんな方向け。

もしかしたら「陰キャ=公務員」のイメージがあるかもしれない。

  • どちらかと言うと暗い
  • 学校では目立たないキャラだった
  • だけど、勉強はできるガリ勉

公務員はこういった人たちの集団となんとなくでも思っているかもしれないが、現実はちょっとちがう。少なくとも僕が見てきた公務員の多くは明るく、朗らかで、活発だった。

そして、地方公務員は多忙を極める。「9時5時」と思っていたが、幻想だった。また、最近は人手不足もあって1人が複数のタスクを抱えがちだ。

実は、内向的な人にとって地方公務員は不向きなのでは?と考えている。

区役所で4年、市役所で3年働いた経験をもとにその理由と、それでも地方公務員になりたい方向けにちょっとしたヒントを提案したいと思う。気づきや発見があれば嬉しい。

内向的な人は、地方公務員に向かない

地方公務員の業務内容や働き方は、内向的な人にはちょっとキツいかもしれない。

「公務員はマニュアルとか前例どおりに仕事するから楽でしょ」と思うかもしれないけど、実際のところそうでもなかった。

内向的な人は、マルチタスクが苦手

そもそもの話だが、内向的な人はマルチタスクが苦手だ。

その理由は、思考の切り替えに時間がかかるからだ。

マルチタスクと言っても同時に仕事をするわけでなく、厳密には1つずつ作業をしている。つまり、作業をすばやく切り替えている。

ある仕事に没頭しているときを想像してみてほしい。

1本の電話が入り、作業を中断して電話に応対した。5分後、電話を切り再びもとの作業に取り掛かる。

ふつうにある仕事の光景だと思う。で、内向型の人は思考の切り替えに時間がかかるので、一度切れてしまった集中を再集中させるのに時間がかかる。

ネット上にあった喩えだが、外向型=テレビ、内向型=エアコンとあった。

  • 外向型=テレビ:電源オンオフやチャンネルの切替えが一瞬でできる
  • 内向型=エアコン:電源オンオフやモードの切替えに時間がかかる

わかりやすい喩えだなと思った。

常にマルチタスク

地方公務員は常に複数の業務を抱えている。「民間企業でも兼任は当たり前だよ!」と反論できそうだけど、地方公務員の兼任レベルは尋常じゃない。

僕が区役所1年目に担当していた業務を見てほしい

  • 狂犬病の予防接種会を開催
  • 狂犬病予防接種の申請窓口
  • 児童手当、子ども医療費助成、出産費用助成の申請窓口
  • 児童扶養手当の申請窓口
  • 介護認定の相談、申請窓口
  • 高齢者福祉全般の相談、申請窓口
  • 成年後見人の相談、申請
  • 高齢者虐待対応
  • 民生委員・児童委員活動サポート

見てわかるように、さながら生活よろず相談所だった。このようなジャンルを横断した兼任がふつうにある。

入庁半年後に産休・育休に入った職員が出たのもあって業務量が激増したから僕のケースは異常かもしれない。だけど、似たような事例はよくある。

常に最新で、正確な知識が求められる

しかも、兼務だからといって責任がないわけではない。当然、住民にとっては相手(地方公務員)が兼務しているかしないかは関係がない話だ。

住民からすれば役所まで行って詳しい人に相談しにきたわけだから、スラスラと対応してほしい。兼務だからと言って、聞かれたことにいちいち戸惑っているわけにはいかないのだ。

ところが、業務が多岐に渡る上に制度は細かい変更がけっこうあるから、正直いって追いつかないし追いつけない。

専門的な部署もある

とはいえ、すべての地方公務員がマルチタスクをしているわけではない。白か黒かではなく、現実はグラデーションだ。

じゃあどんな部署が専門特化しがちで、どんな部署がマルチタスクを抱えがちなのか。僕の経験則から一例を挙げてみると…

専門的な部署

契約監査、選挙管理委員会、会計室、土木系、建築系、福祉系(保険料徴収系に限定)、戸籍担当、出先施設(公民館とか)、人事課

マルチタスクな部署

住民課(転出転入などの窓口)、福祉系、出先施設(権限が多い出張所)、財政課、防災課、税務課、健康系

完璧には当てはまらないかもだけど、大体こんな感じだと思う。僕の感覚だと、8割くらいはマルチタスクを抱えがちで、残り2割が専門特化しがちな部署だ。要するに、地方公務員のほとんどはマルチタスクを抱えている。

人前で話す場面が多い

「公務員って事務作業が中心でしょ」と思っていたけど、実際は人前でしゃべる機会が多かった。

内向的な人はとっさの受け答えや大勢の前で話すのが苦手だ。前述のとおり、思考の切り替えに時間がかかるからだ。

住民対応

真っ先にイメージするのは住民対応だと思う。国・県庁はわからないけど、市・区レベルだと住民対応がよくある(というか、ほとんど)

住民対応というと、窓口を思い浮かべるかもしれないが他にもいろいろある。

  • 窓口で相談/申請を受ける
  • 電話で相談/申請を受ける
  • メールで相談/申請を受ける
  • 郵送物で相談/申請を受ける
  • 住民向けに説明会(セミナー)を開催する
  • 住民向けにイベントを開催する

窓口対応以外にも住民と接する機会が多い。個人的に盲点だったのが、説明会やイベントの主催だった。

たとえば、僕は過去に「高齢者向けに補助金の申請方法をレクチャーする会」「パパママ向けに保育園の申請方法をレクチャーする会」「小中学生向けに赤ちゃんと触れ合う事業を開催」といったイベントを開催した。

人前で話す機会が多かったのは意外だったし、大変だった記憶がある(その分学びも多かった)

委員会対応

「委員会なにそれ」と思ったかもしれないけど、地方公務員は人知れず「委員会」を開催している。

一言で言えば、委員会とは「何かを決定したり説明したりする会」だ。委員会を開くことで民主主義の形を取っている。まだイメージできないかもしれないので、下記に一例を挙げてみる

「審議会」とあるけど委員会と同義だと思っていい。名前はどうであれ、「何かを決定したり説明したりする会」に間違いない。

で、こういった会に参加する人たちは「意識が高い」。政治や行政に対する興味や関心が高く、熱心だ。

語弊を恐れず言えば、地方公務員にとっては都合の悪いお客さんである。適当な受け答えは許されないし、誤魔化しがきかないから、委員会を開催するときは神経がすり減った。

もちろん、委員会の場で実際に発言をするのは部長や課長(ときに市長)といった肩書のある人たちだ。だけど、日程調整や資料作成といった業務は下っ端職員が行う。また、当日で使う資料以外の資料も作ることもある(根拠資料など)

民主主義の根幹をなす業務であって、とんでもなく気が張る仕事だった。

議会対応

部署にもよるが、議会対応もある。

テレビや新聞では国会の様子は報道されるけど、県議会や市議会の様子はあまり見かけない。しかし、実際にはローカル番組とかローカル特集ページでさりげなく報道されている。

で、議会は年4回開催される。頻度は国会と変わらない。年間スケジュールは

  • 1回目:5月下旬
  • 2回目:8月中旬
  • 3回目:11月下旬
  • 4回目:2月下旬

こんな感じだ。

議会対応といっても、入ったばかりの新人や入庁10年目の職員が答弁することはまずないから安心してほしい。僕の周りでも「この前の議会で発言したよ〜」と言っている同期は見たことも聞いたこともない。

議会で受け答えするのは主に市長や部長だ(たまに課長)。地方公務員の世界は究極の年功序列だから、部長になるまでは20年くらいかかる。議会に立つのは20年先と考えていい。

ひとつ問題があるとすれば、議会資料の作成である。

僕の経験になって恐縮だが、議会答弁は芝居に近かった。というのも、イメージと現実が違ったからだ。

イメージしていた流れ

議員から質問→答弁資料を作成する→議会で受け答える

実際の流れ

職員が質問を考える→答弁資料を作成する→議会で受け答える

真面目な議員さんは自分で質問を作るけど、一方で「次の議会の質問を考えてほしい」みたいな議員さんもいた。体感で、5:5。半々だ。もちろん適当に質問を作るわけにはいかないから、真面目に考える。

単純に業務が増えるので、議会シーズンは憂鬱だった記憶がある

異動=転職

地方公務員には異動がつきものだ。民間企業でも異動はあるが、地方公務員の異動は転職に近い。

僕は異動を経験したことないので、先輩や同期の例を出す。

  • 先輩:住民課5年→税務課10年(この中で異動)→高齢者福祉課に係長として配属
  • 同期A:保育課4年→施設管理に配属
  • 同期B:施設管理4年→保育課2年→財政課1年→保育課に配属
  • 同期C:障がい者福祉課4年→文書系3年→都市計画課に配属

注目は、前いた部署とまったく畑違いの部署に配属される点だ。

もっと言うと、入庁時に専門外の部署に配属される。僕と同期の例だと、

  • 僕:法学部→福祉系の部署に配属
  • 同期A:商学部:保育課に配属
  • 同期B:経済学部:施設管理に配属
  • 同期C:文学部:障がい福祉課に配属

保健師や看護師といった専門職以外は、学生時代の学部とまったく無関係の部署に配属される可能性が高い。

で、内向的な人は、

異動は3〜5年おき

異動の頻度は3〜5年おきが一般的だ。

1〜2年で異動するパターンもなくはないが、かなり珍しい。仕事を覚えてきたくらいのタイミングで異動(=転職)がある。

ゼロから人間関係を構築

内向的な人は、狭く・深い人間関係を築くのが得意だと思う。その一方で、「広く・浅い人間関係を築く」への抵抗感を覚える人も少なくないはずだ。

ちょっと古いけど、下記の投稿がバズってたので貼り付ける。

いいね数が437件もあるとおり、この投稿に共感した人が多いはずだ。さらにはサイレントマジョリティー(声をあげない多数派)も含めれば、この投稿に共感した人はもっと多いのが推測できる。

まとめると、内向的な人は

  • 特定の親密な人と関係を築く
  • 多くの人間関係は必要ない
  • 人との交流でエネルギーを消耗する

といった性質を持っているとのことだ。

で、地方公務員に当てはめると、(ほぼ転職と同義の)異動が頻繁にあるので内向的な人にとってはちょっとツラいかもしれない。

僕の同期(11年目)に聞くと、「まだ知らない職員はいる」とのことだ。ちなみに、僕がいた区役所の職員数は2000人ほどだ。深い人間関係を築くのは難しい。

あとは、関係者との人間関係も3〜5年おきにリセットされる。そして、関係者との人間関係はもっと広く浅くなりがちだ。こうした環境で適応するのに内向的な人は苦労するかもしれない。(僕は疲弊した。そして、辞めてしまった…)

希望部署への異動は、ほぼムリ

「じゃあ異動するときは希望を出せばいいじゃん!」と考えるかもしれない。ところが、僕の観測上、希望の部署に異動できた人を知らない。(厳しい部署に希望した人は異動できたが…)

希望する部署も、希望する異動期間も、希望する業務も、ほぼ叶わぬ夢と散る。残念だが、人事異動とはそういうものだ。各人は大人しく耐えるしかない。ツラい。

刺激が多すぎる

刺激に対する耐性は、外交的な人と内向的な人では異なることがわかっている。

少し前に「繊細さん」とか「HSP」といったワードが流行したけど、これらに該当する多くは内向的な人だ。科学的な根拠があるらしい。

内向的な人は脳の神経経路が長く複雑なゆえ、外部からの刺激に反応する性質があるらしい。喩えが合っているかわからないけど、センサーサイズが大きい一眼レフカメラ=内向的な人、センサーサイズが小さいコンパクトデジカメ=外交的な人か。

誤解しないでほしいのは、感受性が低いか・高いかを言っているだけで、感受性が低いから劣っていると言っているわけではない。ただ、そういう性質があると言っているだけだ。優劣はない。

話を本題に戻す。

で、地方公務員の働き方はどうかと言えば、間違いなく刺激が多い。

鳴り止まぬ電話音

耐えがたかったのは、電話だ。電話が苦手な人も多いと聞くが、内向的な人はさらに電話が苦手だ。

まず注目したいのが「音」

  • 一方的に着信が鳴る
  • 着信音が大きい
  • 職場に複数の電話が設置されている

僕が所属していた部署(職員数は10人くらい)には電話が5つ設置されていた。2人で1つの電話を使う計算だ。

で、忙しいときはひっきりなしに電話が鳴る。日中は電話対応に追われるから、集中力が必要な作業は業務後にやることになる。二重にツラい。

また、電話の受け答えもストレスが伴う。

  • 一方的に電話がかかってくる
  • 相手の質問内容がわからない
  • 担当業務以外の内容を質問されるかもしれない
  • 担当者が不在かもしれない
  • 相手の表情が読めない

と、つまり、一方的で相手に主導権があるメディアだ。

もちろん、場合によっては電話で伝えたほうがてっとり早かったりするので「これだから電話はダメだ」と断定はしない。けど、役所の場合、電話によるコミュニケーションが9割を占める。内向的な人には耐え難い環境であることは間違いない。

今はもう少し電話の比率が下がったかもしれないが、依然として電話が主流だろう。

隣人との距離が近い

電話もそうだが、職員の席の配置も気になる。役所に行ったことがある方はわかるかもしれないが、基本的には縦3〜5人×横2列の「島」の配置だ。

近江八幡市役所。出典:読売新聞「職場レイアウト 働きやすさ追求」

見てのとおりだが、隣人との間隔は窮屈で、圧迫感がある。くしゃみや鼻をすする音、キーボードを打つ音やマウスをクリックする音、ひそひそ声などは筒抜けというか、嫌でも聴こえてくる。刺激に敏感の内向的な人には過酷である。

とはいえ、最近では従来のレイアウトが見直されてきているようだ。参考でお見せした近江八幡市役所はレイアウトの見直したをした例の1つだ。

もしも就職を希望するなら、働き方に対する姿勢にも注目したい。

現場に行けないなら「働き方改革 〇〇市」「フリーアドレス 〇〇市」などで検索してみるといいと思う。

休憩スペースがないことも

「働く環境」に関連して、休憩スペースにも目を向けたい。

疲弊したら休憩室でホット一息つきたいものだ。できれば1人になれるスペースがほしい。そして、横になれればより最高だ。

だが、役所には休憩室すら存在しないことが多い。少なくとも私が所属していた市役所は課の休憩スペースがなかった。だから、仕方なく地下の誰もこない倉庫で休憩していた。

もちろん、まったく休憩室がないわけではない。職員用の休憩スペースとして、専用の休憩室があったりなければ会議室を開放していたりする。

だけど、すべての職員が利用できるほど広くないし、立地が悪かったりして足が遠のく。課に1つとは言わないが、せめて部で1つ休憩室はほしい。高望みなのか…

働き方の自由度が低い

「働き方改革」や「DX化」が進んできたとはいえ、まだまだ役所の働き方の柔軟性は低い。

そして、内向的な人にとって、硬直的な働き方が仇となるケースが多いのも事実だ。

リモートワークは進んでいない

真っ先に思い浮かぶのは、リモートワークだ。

総務省「地方公共団体におけるテレワークの取組状況調査結果の概要」によれば、市区町村のテレワーク導入率は約60%だった(※2023年10月時点の調査結果)

「導入率60%って高いじゃん!」と思ったかもだけど、1人でも1日でもテレワークした実績があれば「はい」と回答しているはずだ。

質問の角度を変えて

  • 直近1ヶ月で、テレワークをした職員数は?
  • 直近1ヶ月で、テレワークをした職員の割合は?
  • 前年度で、テレワークをした職員数は?
  • 前年度で、テレワークをした職員の割合は?

みたいにすると、かなり少なくなるはず。推測で申し訳ないが、僕の肌感覚的にそうだからだ。

とはいえ、自治体側の言い分も理解できる。個人情報や機密文書の漏洩は怖いし、そもそも現場にいかざるを得ない業務(福祉や建築系に多い)もあるから、安易にテレワークに踏み込めない。

ちなみに余談だけど、国(総務省)はテレワークの推進に力を入れている。「地方公共団体におけるテレワークの取組状況調査結果の概要」によると、

  • 感染症や災害時に業務を継続できる
  • 地方公務員の職員数が減っている
  • ライフスタイルや価値観が多様化している

とし、業務を効率化する手段として「テレワーク(リモートワーク)」を位置づけている。今後の動向に注目したい。

福利厚生は充実している

ネガティブ要素ばかり挙げてしまって申し訳ないが、ここでポジティブな側面も紹介したい。それは充実した福利厚生だ。

公務員を辞めてみてわかったんだけど、やはり公務員の福利厚生は充実しているし、恵まれている。

  • 育児休業を3年間取れる(※2年目以降は無給)
  • 新人でも育児休業を取れる(多くの企業は1年以上などの制限がある)
  • 新人でも有給を20日間取れる
  • レジャー施設の割引が多い
  • 通常の有給の他にさまざまな有給がある(夏休みなど)

究極の終身雇用・年功序列を体現しているだけあって、人を長期で雇用する仕組みが最高レベルで整えられている。

昔からのしきたりが多い

つらつらと書いていたら長文になってしまった。不向きな理由はこれで最後だから、もう少しだけついてきて欲しい。

最後は「昔からのしきたり」に触れる。

内向的な人は、理解できない・納得できないルールに従い続けることはツラいはずだ。なにせ根が真面目で嘘や誤魔化しが苦手だからだ。そういう意味で地方公務員の働き方に嫌気がさすかもしれない。

前例踏襲は当たり前

前提として「前例踏襲」は別に悪いわけではない。

意味的には「これまでのやり方(前例)をそのとおりにやる(踏襲)」で、テンプレを使い回すのようにむしろ業務の効率化をはかる手段として有効だ。

役所だと前例を踏襲することがよくある(民間でもあると思う)。

たとえば、

  • 各種申請書の様式
  • 決裁文書の書き方
  • イベントの内容
  • 予算規模
  • 働き方

などなど。「ゼロから編み出す」みたいな場面は少なく、基本的には前回のやり方や他の自治体のやり方を真似する。そうしたほうが失敗がないし、サービスを受ける住民にとっても同じサービスを享受できる恩恵もある。

だが、問題は、

これまでのやり方(前例)がいいのか考えないまま、そのとおりにやる(踏襲)する

ことだ。

で、役所にはこういった問題となる前例踏襲がけっこうある。

目的を失った事業

役所で7年働いて気になったのは、何のためにやってるかわからない事業の多さだ。

  • 人が集まらないイベントの開催
  • 申請数が少ない補助金
  • 毎年赤字の施設運営
  • 長年定員割れした保育園の運営

のように「それは前例を踏襲しちゃダメだろ…」を前例踏襲するパターンだ。

もちろん、成果が出ていないからといってすぐやめたり、急に仕様を変更したりはできない事業もある。たとえば、保育園や学校といった社会的なインフラなどが該当する。

児童数が少ないからといってすぐに閉園(閉校)するのは住民に与えるダメージが大きすぎる。じっくりと出口戦略を練った上で結論を出すのがよさそうだ。

だけど、「やり方を変える」とか「縮小する」とか、そういうのを一切考えずに「前もこうだったから…」と前例を踏襲する事業が多かった(気がする)

それでも地方公務員に転職するなら

前半は、内向的な人にとって地方公務員が不向きな理由を述べてきた。

「だけど、俺は地方公務員になりたい」という方向けに、もしも内向的な人が地方公務員に転職するなら(もし公)…を考えてみた。

自分をよく知っておく

転職活動をする前に、自分をよく知っておくのは重要だと思う。

自分を正しく知っておくことで、次の恩恵に授かれる。

  • 地方公務員が自分に合っているか判断できる
  • 転職後のキャリアプランを明確にできる
  • 応募書類や面接で自分を効果的にアピールできる

自己理解が深まれば、自分の強みや弱み、価値観、興味・関心などを把握できるはず。その上で、将来どのようなキャリアを築きたいのかがわかり、「なぜ地方公務員に転職するのか?」が見えてくる。

ここまで突き詰めれば、職務経歴書や面接は苦労しないし、納得いく転職や働き方が叶うはずだ。

それに転職しなくたっていい。徹底的に自己と向き合った結果「地方公務員じゃなかった」と結論付けてもいい。内向的な人にとって、納得感のある生き方をするほうが何百倍も幸せだからだ。

どうやって自分を知るか

あるあるだけど、

  • 自己分析ツールを使う
  • 過去の経験を振り返る
  • 周囲の人に聞いてみる

はやってみる価値はある。その上で、個人的によかったなと思ったのは、読書とメモ、そして、幼少期の自分を親に聞くだ。

読書とメモ書きは、じっくり自分と向き合う上で有効だと感じた。あえてアナログにして意識的に思考のスピードをダウンさせる。そうすることで、深い洞察を得ることができる。全力でオススメできる。

内向的な人向けにオススメの書籍を紹介するので、参考にしてみてほしい。

あとは幼少期の自分を親に聞いてみてほしい。

「え、意味あるの?」と思ったかもしれないけど、実は幼少期の自分に大きなヒントが隠されていたりする。なぜなら、幼少期は自分の好き・嫌い、得意・苦手がストレートに表出するからだ。育児中の方なら同意いただけると思う。子どもは素直なのだ。

子どもがいらっしゃる方ならたとえば帰省したときに、

  • 自分も子どもの頃、好き(嫌い)だった?
  • 子どものときどんなおもちゃで遊んでた?
  • おもちゃはトミカ派?戦隊ヒーロー派?

のようにさりげなく聞くと、案外親はさらっと答えてくれる(僕はよく質問した)

相手のことも知っておく

自分のことがわかったら、相手のこともわかっておきたい。

転職する前に職場を見学する

オススメは職場見学だ。

職場を見ればいいも悪いもすべてが感じ取れる。求人サイトやパンフレットは良いことしか書いていないが、職場は誤魔化せない。だから、なるべく現場を見てほしい。

  • 働いている人の表情
  • 働いている人のしゃべり方
  • 職場環境(席のレイアウト、机・イス、パソコン)
  • 昼休みの様子
  • 朝夕の通勤風景

などなど。たった1回見るだけでも十分何かを感じ取れるはずだ。

転職サイトのレビューをみる

自分をよく知り、職場見学もした上で、ダメ押しに口コミサイトでレビューを見てみよう。

オススメは、

の3つだ。上記のサイトのレビューはかなり実際の感想と近い。試しにご自身の会社名で検索してみてほしいが、割と生々しいレビューが書かれていると思う。

ただ、口コミサイトによっては登録して自社のレビューを書かないと、他のレビューを見られないものもある。とはいえ、10分くらいで終わる作業だし、他の人のためにもなるからサクッと済ませたい。レビューを書いて得られるメリットのほうが遥かに大きい。

補足:人口動態も見ておくといいかも

ここまででほぼ万全だけど、僕だったら人口動態も見る。

人口動態とはある期間における人口の変動のことで、人口動態を見ればその自治体の勢いが分かる。

たとえば、直近1年間で

  • 人口が増えた自治体
  • 人口が減った自治体

があったら、前者のほうが勢いがある。若い人が増えた分、街に活気が出て、税収も増えるからだ。

とはいえ、最近だと全体的に人口が減っているから人口が増えている自治体はかなりの少数派だ。だから、減少幅(減少率)や高齢者数の増加数・増加率、若者の転出入数を見ておくといいだろう。

まとめ

地方公務員の仕事は全体的に見て、内向的な人には不向きだ。器用な人はやっていけるかもしれないが、僕は適応できず辞めてしまった。

僕の同期や知り合いにも、辞めた人は多くいる。1人や2人ではなく、知っているだけで10人はいる。多くは控えめで真面目な人だった(おそらく内向型人間だろう)

そして、意外かもしれないが、地方公務員は明るく、朗らかで、活発な人が多い。地方公務員として生き残っていくのは外交的な人だったりするのだろう。

とはいえ、内向的な人であってもうまく適応できる人もいる。外交的か、内向的かではなく、結局のところ程度問題だからだ。ゼロか百かではなく、その中間も存在する。それが現実だ。

「自分は内向的だから地方公務員はムリだ」とすぐに諦める前に、冷静に自己を分析したり、職場を見学したり、口コミサイトを見たりして、地方公務員として自分が働くイメージを思い浮かべてほしい。

そして、自分が思い描くライフスタイルや働き方にマッチするかどうかをじっくりと時間をかけて判断すればいいと、僕は思う。

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この記事を書いた人

内向型会社員の日常(33歳)|2児の父(4歳・0歳)|区役所⇒市役所⇒主夫・レンコン農家⇒Web制作・マーケ会社|自分の心に忠実に。日常を快適に楽しく過ごす|モノ少なめ、お金少なめ|内向的な人の働き方やライフスタイル、日々の気付きなど|静かな人向けの働き方を発信

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