- 自分の強みや弱みを活かせるヒントを得たい
- 自分が抱える悩みや不安を解消したい
- 自分の性格を活かした働き方を実現したい
こんな方向け。
謎の生きづらさを抱える原因は、自分を知らないからだ。自分をよく知らず、世間に流されていくうちに生きづらさが蓄積していく。
そして、この世は明るく、元気で、社交的な外向型中心社会である。内向型は全体の25%未満と言われており、少数派だ。ひょっとしたら親や先生に
- もっとハキハキしなさい
- もっと人脈を増やしなさい
- もっと自分の意見を述べなさい
と言われたかもしれない。間違ってはいないが、内向型にとっては苦痛以外の何ものでもない。内向型は大人しく、孤独が必要で、慎重だからだ。
ひょっとしたらこのような「指導」を受けてきたせいで、「自分はダメだ」「自分には能力がない」と自己否定してしまっているかもしれない。また、自分のことを「外交的な人間」だと思いこんでいる方もいるだろう。
僕もかつては自分を見誤り、盛大にやらかした過去がある。詳しくは»プロフィールをご覧ください。
だからこそまずは「自分とは何ものなのか?」を考えてみるといい。
自分を知り、内向型の特徴を理解することで、あなたの生きづらさ解消に繋がる。そのきっかけとしてこの記事では参考になる本を紹介する。
内向型の人に読んでほしい本6選
- 内向型を強みにする/マーティ・O・レイニー
- 内向型人間だからうまくいく/カミノユウキ
- ミニマリスト式超人生戦略術/なにおれ
- 「静かな人」のすごい力/大山栄作
- より少ない生き方/ジョシュア・ベッカー
- 心療内科医が教える本当の休み方/鈴木裕介
内向型を強みにする/マーティ・O・レイニー
内向型人間の特徴をざっと確認できる教科書的な1冊。
そもそも外交的な人間と内向的な人間は脳の構造がちがうといった科学的な話から、内向的な人間はどのように振る舞えばいいという実用的な話まで内容は多岐にわたる。
内向性は根本的に気質のタイプのひとつだ。シャイであるとか、殻にこもっているということ と同じではないし、異常でもない。
内向型を強みにする/マーティ・O・レイニー
著者のエピソードや実例もたくさんあり、読みやすい。手にとって間違いのない1冊だ。
内向型人間だからうまくいく/カミノユウキ
内向型の働き方や人間関係の築き方を知りたい方に推奨できる。
著者が30代の日本人であり、2児のパパらしい。日本の職場の様子がリアルに描かれていて自分ごとに置き換えて読めるのがいい。
私はある医療機器メーカーで営業の人たちを補助する仕事に就きました。仕事はかなり忙しく、私が担当する数十名の営業の人たちから、「あの資料をまとめてくれ」「このデータが欲しい」など毎日たくさんの依頼が舞い込みます。
手が回らない場合は断る選択肢もありましたし、中には業務の意義がよくわからない依頼もありました。しかし、私は断ったり業務の意義を質問することができず、大量の仕事を抱え込んでしまったのです。
また、電話が苦手であることを強く自覚したのもこの頃でした。私はものごとを熟考するタイプなので、即答が求められる仕事の電話は苦痛だったのです。
また電話によって仕事が一時中断し、集中が妨げられるのも嫌でした。決して集中力がないわけではないのですが、思考の切り替えに時間がかかるため、電話を終えても しばらくは仕事に集中できません。
内向型人間だからうまくいく/カミノユウキ
著者が就職して生きづらさを抱えるようになったプロセスが丁寧に描写されており、身近に感じやすいと思う。
ボリュームも多くない上に、堅苦しい表現もないので、本が苦手な方でも読みやすいだろう。ぜひ。
ミニマリスト式超人生戦略術/なにおれ
内向型の特性を知った上で、内向的な人にとって心地のいいライフスタイルを丸ごと提案してくれる本。
敏感な人が色濃く持っている特性を知り、その上でどのようにゴールを設定し、なにをどのように準備を進めれば、会社組織を抜け出しても心穏やかに、そして楽しく暮らせるのか。
naniore. ミニマリスト式超人生戦略術: 敏感な人が会社を辞めてラクに生きていく方法 (p.4). Kindle 版.
ひとつだけ注意なのは、独身者もしくは夫婦ふたり暮らし向けであること。子どもがいらっしゃる家庭だと真似するのは難しいかもしれない。が、参考になる部分はたくさんあるので、ぜひ読んでみて欲しい。
紙の本はなく、電子書籍Kindleでの販売になるのであわせてご留意いただきたい。
「静かな人」のすごい力/大山栄作
精神科医の大山先生が書かれた1冊。著者はアメリカで精神科医として活動されている。
科学的な根拠に加えて、内向型の持つ8つの特性が詳細に書かれている。読んでいて「自分でもやっていける…!」と勇気をもらえる。
外向型はDRD4遺伝子が長く刺激の許容量が大きいため刺激に鈍感であり、さら なる刺激を求めることに意識が向きます。幸せを感じるためにはドーパミンをより多く必要とします。
一方、内向型はDRD4遺伝子が短く刺激の許容量が少ないため刺激に敏感で、刺激を抑えようとします。ドーパミンが多すぎると疲れてしまうため、ドーパミンが増えるのを避けるようにあらかじめプログラムされています。
「静かな人」のすごい力
より少ない生き方/ジョシュア・ベッカー
内向型とは若干話題が逸れるがこちらもオススメ。
というのも、自分を知るためには何よりもまずモノを手離してみるのがいいからだ。モノを手放す過程で
- 本当に重要なもの
- 本当は必要ないもの
- 自分が大切にしている価値
に気づくことができる。
僕もミニマリズムに関する本をたくさん読んできたが一番納得感があったのはこちらだ。
あなたもまた、今までどうでもいいものを追い求める人生を送ってきたのなら、最初 のうちは、本当に大切なものを見極めるのに苦労するかもしれない。
そういう人も、とりあえずものを減らすことから始めてみよう。今すぐにでも手放してかまわないものが、必ずいくつかは見つかるはずだ。不要品を処分するうちに、人生の目的もだんだんと見えてくるだろう。
より少ない生き方
一時期流行った「ミニマリスト」。だが、僕は一過性のトレンドではないと思っている。自分を見つめ直すきっかけとして、ぜひ実践してみてほしいし、もちろんこの本を手にとって疑似体験してみてほしい。
心療内科医が教える本当の休み方/鈴木裕介
またまた内向型とは外れるが、今度は休み方の本。
心療内科の先生が書かれた一冊で、YouTube番組「PIVOT」でもご出演されていた。
僕の観測範囲では、内向型の人は外向型の人に比べてストレスを溜めやすく、また、ストレスの解消方法をよく知らない。
繰り返すけど、世の中は外向型中心社会であって、ストレス発散方法は外向型の人に適した方法が紹介されがちだからだ。
だからこそ、内向型の人は意識して「休み方」を知る必要がある。で、休み方を知る上で僕が辿り着いたのが本書だ。
ネタバレになるので、深くは説明しないが本書の目玉は「心には3つのモードがある」ということだと思う。
- 炎モード
- リラックスモード
- 氷モード
今自分がどのモードにいるのかを自覚し、それぞれのモードに応じた休み方をしましょうね。というのが本書の結論だ。
心療内科医として多くの患者さんと接している中で、気づいたことがあります。
それは、「ストレスを受けたとき、いずれのモードに入るかは、時代性も関係し ているのではないか」ということ、そして「現代は、氷のモードに入りやすい人が 多い」ということです。
心療内科医が教える本当の休み方
僕の妄想だが、たぶん内向型は氷モードに入りやすいんじゃないかな。3つのモードが詳しく説明されていて事例も多く、また適切な休み方が具体的に書かれているので実践的だ。ぜひ読んでみて欲しい。
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